2024.4.19
二十四節気 穀雨 4/19〜5/4

が百種の穀物を生じさせる時期」を意味します。
地上にあるたくさんの穀物に、たっぷりと水分と栄養がため込まれ、恵みの雨がしっとりと降り注いでいる頃。
農業を行っている人にとって昔から、穀雨田植えの準備をする目安となります。
穀雨の由来は「雨生百穀(うりゅうひゃっこく)」という言葉だとされていて、穀物を育てるには絶好の気候であり、
百種の穀物を生じさせるという意味が込められています。

七十二候 初候 4月19日(金)〜4月24日(水) 葭始生(あしはじめてしょうず)
     次候 4月25日(木)〜4月29日(月) 霜止出苗(しもやみてなえいづる)
     末候 4月30日(火)〜5月4日(土) 牡丹華(ぼたんはなさく)

末候 4月30日(火)〜5月4日(土) 牡丹華(ぼたんはなさく)
百花の王である“牡丹”が開花し始めるのも、穀雨の頃。
美しく、存在感があり堂々としている牡丹は、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と言われるように、
女性の美しい立ち振る舞いに例えられるくらいです。
落葉低木である牡丹が低い位置で花を咲かせる様を、椅子に座っている女性の姿になぞらえたとされます。
牡丹が咲き始めるのは晩春からで、初夏まで見ることができます。
赤やピンク、白など様々な色の大振りな花を咲かせます。
牡丹の花は、「二十日草」とも呼ばれているように、およそ20日ほど楽しめます。
牡丹という名は、日本でも様々なところで見聞きします。
例えば、牡丹鍋牡丹雪牡丹餅牡丹桜など牡丹の名が付くものもあります。
日本では、イノシシの肉をお皿に盛り付ける際、切った肉を綺麗に並べ
それが牡丹の花のように見えることから「イノシシ肉=牡丹」と呼ばれています。
そのため、イノシシ肉を使用した鍋は牡丹鍋と呼ばれているのです。
牡丹雪は、ぼたぼた落ちる様子から牡丹と結び付けられたともいわれていますが、
牡丹の花弁がバラバラと散る様子に例えられているともいわれています。

昨年、島根県にある由志園牡丹の花を見に行きました。
由志園は宍道湖の隣にある中海の大根島にあります。
庭園は出雲の風景を模した出雲の国箱庭になっています。
GW期間には、園内の池に三万輪の牡丹を浮かべる「池泉牡丹」や歩道の両脇を牡丹で絨毯のように敷き詰めた「牡丹苑路
そして、GW最終日限定で「池泉牡丹」を黄色い色のボタンに変更した 「イエローガーデンフェスティバル黄金の池泉牡丹)」が行われています。
私が行った日はイエローガーデンフェスティバルの前日で黄金の池泉牡丹は見る事が出来ませんでしたが、
池全体に浮かべられた赤やピンクの牡丹の花は圧巻の風景でした。
母の日のプレゼントに少し珍しい『島錦』という品種の苗を購入しました。
5月は植え付けの時期ではないため、鉢のまま地面に植えておくように言われていたのですが、
知らない父が早々に直接地植えにしてしまい 残念なことに夏に枯れてしまいました。
牡丹の花はゴールデンウィーク頃に見頃を迎えますので、
牡丹のお花見をしに『由志園』に行かれてはいかがでしょうか。

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2024.4.4
二十四節気 清明 4/4〜4/18

万物が清らか生き生きとした様子を表した清浄明潔(しょうじょうめいけつ)という言葉の略
新緑が芽吹き、植物が力を持って生き生きして行く時期です。
芽吹いた植物の葉が開き溢れるように花が咲く季節。
空気は澄んで、爽やかな風が吹き、陽の光が明るく照らし、全てがはっきりと鮮やかに見える頃

七十二候 初候 4月4日(木)〜4月8日(月) 玄鳥至(つばめきたる)
     次候 4月9日(火)〜4月13日(土) 鴻雁北(こうがんかえる)
     末候 4月14日(日)〜4月18日(木) 虹始見(にじはじめてあらわる)

末候 4月14日(日)〜4月18日(木) 虹始見(にじはじめてあらわる)
春が深くなるとともに、だんだんと空気が潤ってくるので、この時期から雨上がりにを見ることが多くなります。
春の天気はちょっぴり不安定ですが、その晴れ間には、彼方の空にがかかり始めます。
は、太陽の光が空気中の水滴によって屈折反射されるときに見えるもの。
見ようとしても見られないためを見るとハッピーな気分になります。
春は陽の光はまだ弱く、その分、夏の虹に比べると淡くはかないですが、それもまた趣があります。
日が経つにつれ淡く消えやすい春の虹が、次第にくっきり見えるようになってきます。
雨が止んだ直後や、まだ雨が止んでいない時に日射があったとき、太陽のある方向と逆の方向を見てみましょう。
もしかすると、きれいなアーチを描くを見つけることができるかもしれません。
太陽高度が低い朝や夕方なら、さらに遭遇できる確率は高くなるかも。

日差しが強くなってくる季節、特に気になるのが「紫外線」です。
近年はオゾン層の破壊により紫外線が一年中降り注いでいると言われています。
春は紫外線が多く皮膚や目、人体に影響があるため、気にされている方も多いのではないでしょうか。
暖かくなりガーデニングに力を入れると外で過ごす時間も増えます。
花々が咲き誇りステキなお庭でティータイムを過ごされる方も多いでしょう。
お部屋の中でも紫外線にさらされる事もあります。
ガーデニング時は帽子手袋作業着など、ガーデンタイムでは、パラソルタープ
お部屋ではオーニングや窓にUVカットフィルムを貼るなど、楽しい時間を過ごすためには、
十分に紫外線対策をとって、心置きなく春を満喫されることをおススメします。

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2024.3.19
二十四節気 春分 3/20〜4/3

寒さが和らぎのおとずれを感じられる時期。
眠りから覚めた動物たちが動きだし、植物が芽吹くよろこびに満ちた季節。
春分の日は1948年に制定された国民の祝日のうちのひとつで「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日です。
昼と夜が同じ長さになる日であり、開花情報が聞かれるのもこの頃からで、いよいよ本格的ながやって来ます。
春分の日の前後3日を合わせた7日間を「お彼岸」と言い、先祖のお墓参りをする風習があります。

七十二候 初候 3月20日(水)〜3月24日(日) 雀始巣(すずめはじめてすくう)
     次候 3月25日(月)〜3月29日(金) 桜始開(さくらはじめてひらく)
     末候 3月30日(土)〜4月3日(水) 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

次候 3月25日(月)〜3月29日(金) 桜始開(さくらはじめてひらく)
うららかなの陽気に誘われて、全国各地から開花情報が聞こえてきます。
の「開花」とは、各地の気象台が観測している標本木の花が5〜6輪咲き始めた状態を言います。
また、「満開」とは、つぼみの8割以上が開いた状態のこと。
東京では靖国神社内、大阪では大阪城公園内など、各地観測所付近の染井吉野標準木とされています。
は現代のみならず、古くから多くの人に慕われてきたですが、日本人にとっては特別な花ともいえます。
現代では「」といえば、さまざまな花のことを指しますが、昔の人にとっての「」は「」を指しています。
桜始開のように、が咲く季節には、その季節感を表わす美しい言葉が数々あります。

花冷え(はなびえ)・・・桜の花が咲き誇る春に、暖かくなってきた気温が、一時的に冷え込むこと。
花曇り(はなぐもり)・・・桜が咲く春の曇りの事。渡り鳥の移動時期にあたるので、鳥曇りとも言われる。
花便り・・・桜開花の知らせ。
桜前線・・・日本各地に植えられている、染井吉野の桜が開花する様子を気象庁が前線として発表しています。
花時・・・花が咲く盛りのこと、主に桜が満開に咲き乱れる時期のこと。
桜雲(おううん)・・・桜が一面に咲き誇り雲の様にみえること、花の雲。
桜影(さくらかげ)・・・桜が水面に映ること。
桜雨・・・桜が咲く頃の雨。
桜流し・・・春に降る雨で、桜の花が散り流される様子。桜を濡らす雨自体のことを指す場合もある。
花吹雪(はなふぶき)・・・満開の桜の花びらが、風に吹かれ舞い散る様子が、吹雪のように見えること。
花筏(はないかだ)・・・桜の散った花びらが、水面に浮かび筏のようになること。
花の浮橋・・・散った桜の花びらが、橋のように集まっている様子。
こぼれ桜・・・満開の桜の花が枝からこぼれ落ちそうに見えること。花びらを散らした模様のことをいう場合もある。
花明かり・・・満開の桜の花が、暗闇の中でほんのり明るく見える様子。
桜狩り・・・桜を鑑賞すること。
花篝(はなかがり)・・・夜桜鑑賞のために焚かれる篝火のこと。
花疲れ・・・花見の人だかりなどで疲れてしまうこと。
花衣(はなごろも)・・・花見の際に着るものを指す。

これらを見ると、が日本人にとっては、昔から馴染み深い花だったのだ、といえます。
といえば、卒業入学に欠かすことが出来ないとして、今でも大切にされている
皆さんの思い出の写真に桜の花が写っているのではありませんか。
新たな門出を祝う様子をそっと見守ってくれているように感じます。

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2024.3.5
二十四節気 啓蟄 3/5〜3/19

冬ごもりをしていたが穴から出てくることをいう。
冬眠をする動物や地中の虫たちは、微妙な気温や日照時間が徐々に長くなるのを感じ取り活動を始めます。
この頃に鳴るは、立春後初めて鳴るものを指して「初雷(はつらい、はつかみなり)」と呼びます。
初雷は、別名「虫出し」です。 雷鳴を聞いたが土中から這い出すと考えたからとされます。

七十二候 初候 3月5日(火)〜3月9日(土) 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)
     次候 3月10日(日)〜3月14日(木) 桃始笑(ももはじめてさく)
     末候 3月15日(金)〜3月19日(火) 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)

末候 3月15日(金)〜3月19日(火) 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)
菜虫というのは、菜の花大根カブなどのアブラナ科の植物につく幼虫のことで、いわゆる「青虫」のこと。
青虫さなぎとなって冬を越えます。
春になって暖かくなると、厳しい冬を越したさなぎ羽化し、華麗な変身を遂げへと生まれ変わり、
花から花へと軽やかに舞い飛びます。
一面に咲き乱れる菜の花などの花々の間をひらひらと飛び回る蝶たちは、まさに長い冬が遠く過ぎ去り、
春の訪れを告げてくれるシンボル的存在のひとつです。
この時季のは、春の野で一番最初に見かけるという意味で「初蝶」とも呼ばれるようです。
にはたくさんの種類がありますが、それぞれ食べる植物が決まっているそうです。
例えばアゲハチョウの仲間で日本でよく見かけるナミアゲハミカンなどの柑橘類
キアゲハパセリセリ科ニンジンというように食べ物が違うということです。
そう言えば、実家の金柑の木にアゲハ蝶が飛び回っているのを見たことがあります。
もしかしたら、卵を産み付けるために良い場所を探していたのかもしれません。
親しみのある春のというと「モンシロチョウ(紋白蝶)」ですが、奈良時代に大根の栽培と共に日本に入り、
キャベツの生産と共に爆発的に繁殖して日本全国へと広がったのは、戦後のことのようです。
日本においては、古来、在来種でモンシロチョウと同じシロチョウ科モンシロチョウ属に属する
スジグロシロチョウ(筋黒白蝶)」が一般的なシロチョウです。
菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」で想起された「菜虫」はスジグロシロチョウ幼虫であり、
スジグロシロチョウが、幼虫(さなぎ)で越冬し、暖かくなってへとした姿を表しています。
シロチョウは、青虫の大好きな葉の上に卵を産み、3〜5日の卵期間を経てふ化した幼虫
先ず自分の卵の殻を食べ、菜を食べ始めてから体色が緑色となり、青虫となります。
その青虫は、毎日モリモリと葉を食べて、何度か脱皮を繰り返しながら大きくなります。
丹精込めて作っている野菜や花を穴だらけにしてしまう憎き青虫ですが、になると、
ひらひらと優雅に飛んでいる姿や美しい模様が、写真愛好家の方々にも人気の高い被写体なのではないでしょうか。
毎年我が家の前の畑にもモンシロチョウアゲハチョウが飛び交っていますが、
近所のお子さんが網を持って追いかけている姿と、畑を作っているおじさんが大切な野菜に卵を産み付けられないように
同じように網で捕獲している姿は、ほのぼのとしていてとても春らしい楽しい光景です。
我が家の庭の花たちも同様に、青虫アゲハ蝶幼虫に悩まされる季節です。
これからの季節はだけでなく、動物たちも活発に活動し始める時期です。
害虫害鳥獣対策を取って大切な植物たちを守りましょう。

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2024.2.19
二十四節気 雨水 2/19〜3/4

雨水は「うすい」と読みます。雨水とは、へと変わって降り注ぎ、降り積もったもとけてになる頃という意味。 厳しい寒さが和らぎ暖かなが降ることで、雪解けが始まる頃です。
っていた大地がゆるんで目覚め、草木が芽生える時期。
立春から春分の間に初めて吹く南寄りの強風を「春一番」と呼び、春一番が吹くのもこの頃です。

七十二候 初候 2月19日(月)〜2月23日(金) 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)
     次候 2月24日(土)〜2月28日(水) 霞始靆(かすみはじめてたなびく)
     末候 2月29日(木)〜3月4日(月) 草木萌動(そうもくめばえいずる)

末候 2月29日(木)〜3月4日(月) 草木萌動(そうもくめばえいずる)
春の訪れを感じ、地面や木々の枝々から草木が芽を吹き始める頃。
地面からは草の芽が一斉に萌え出してきます。
草の芽が萌え出すことを「草萌え(くさもえ)」と言います。
冬を越した木々の芽もふくらみ始め、だんだん春めいてきます。
この頃に散歩をしていると、道端に土筆タンポポを見つけ、「春が近づいているんだなぁ」と感じます。
徐々に暖かい日が増えて外に出やすくなってくるので、江戸時代では、お伊勢参りは春におこなわれてきたそうです。

この時期の行事は3月3日の桃の節句です。
女の子の健やかな成長をお祝いするために、雛人形を飾ります。
私の雛人形は昔ながらの七段飾りでした。
床の間に飾られたお雛様は豪華でしたが、年々出番が少なくなってしまい、最終的にはお内裏様お雛様だけを飾っていました。
ですから、娘には手軽に飾れるように糸鋸木工のお雛飾りを購入しました。
お手軽ですが、やっぱり質感は昔ながらのお雛様がいいように思いますね。
桃の節句にはハマグリのお吸い物が食卓に並びます。
二枚貝は「組み合わせる」意味があって良縁に恵まれるといわれています。
旬の菜の花を使ってちらし寿司にしたり、春を感じる食べ物が並びます。

この時期は閉ざされていた冬が明け、明るく温かな春の訪れとともに私たちも心身ともにワクワクする季節です。
ガーデニングにも力が入る時期ですね。
外に出て「萌える」を探してみませんか。

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2024.2.5
二十四節気 立春 2/4〜2/18

「立春」(りっしゅん)春の始まりであり、1年の始まりの日。二十四節気の1番目。
暦の上ではになる時期です。
2月初めは寒さが厳しい時期ですが、少しずつでもに近づいていることを感じられます。
草花では「ヒナギク」や「福寿草」が咲きます。
立春の行事と言えば『節分』があります。「節分」は「立春」の前日に行われる行事です。
2024年の立春は2月4日。節分は通常2月3日に行われるイメージですが、実際は年によって変化します。
季節の変わり目には邪気が生じると考えられ、その邪気を払うための儀式が、「節分」です。
「魔目」や「魔滅」に通じる「」を使った厄払いである豆まきを行ったり、
恵方巻を食べたりする方も多いかもしれませんね。
家や地域によっては、厄払いの力を持つイワシの頭ヒイラギを玄関に飾るところもあります。


七十二候 初候 2月4日(日)〜2月8日(木) 東風解凍(はるかぜこおりをとく)
     次候 2月9日(金)〜2月13日(火) 黄鶯睍睆(うぐいすなく)
     末候 2月14日(水)〜2月18日(日) 魚上氷(うおこおりをいずる)

初候 2月4日(日)〜2月8日(木) 東風解凍(はるかぜこおりをとく)
東風と書いて(はるかぜこち)と読みます。
東風とは、春から夏にかけて吹く春の風の総称。東風が吹き寒さが緩むため、氷が解ける頃という意味です。
春を告げる風として春の季語になっています。


菅原道真の「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 主なしとて春な忘るな」という歌で有名です。
春風が吹いたら、梅の香りを(京から太宰府まで)送っておくれ、梅の花よ。
主人(菅原道真)がいないからといって、を忘れてはならないぞ。】 という意味です。
道真を慕って、京都から大宰府へ、一晩で飛んでいったとされる飛梅(とびうめ)。
現在も御神木の白梅が有名です。 太宰府天満宮は、約200種類、約6000本の紅梅白梅が美しく咲く梅の名所です。
私が大宰府天満宮に伺った時は、時期ではなかったため梅の花を見る事は出来ませんでしたが、
太宰府の名物、道真公ゆかりの「梅ヶ枝餅」をいただきました。
飛梅の梅の実を使ったお守りは、一生一代の「飛梅御守」としてたいへん貴重なものです。
他にも境内で採れたは、梅干しにして奉納した後、11月1日から「天神さまの梅」として販売されています。
次に大宰府天満宮を訪れる時は、是非梅の花の時期にしたいと思います。
天神さまと梅|太宰府天満宮 (dazaifutenmangu.or.jp)

東風は吹く時期や時間帯、強さによって様々な名前に変化します。
・初東風 ※新年最初の東風。節東風ともいう
・朝東風・夕東風・梅東風・桜東風・強東風 ・荒東風・雨東風・雲雀(ひばり)東風・鰆(さわら)東風
・いなだ東風 ※いなだはぶりの幼魚

同じ風でも呼び方によって季節や情景が目に浮かんできますね。
次にを感じた時、このは何という名だろうと、普段何気なく見過ごしている事に少し目をやり、季節の移ろいに心を動かしてみませんか。

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2024.1.19
二十四節気 大寒 1/20〜2/3

読んで字のごとく、一年で寒さの最も厳しくなる時期。
北風が吹いてが激しく降り始める頃という意味で日本海側では大雪が降る年もあります。
この時期に日本には「冬将軍」と呼ばれるシベリア寒気団がやってきて、
日本海側には大雪を、太平洋側には冷たく乾燥した空っ風をもたらします。
昔から大寒の頃は気温と湿度が低いため、カビの原因となる空気中の雑菌が少なく、
味噌などを仕込むのに最適な時季と言われ、この時季に仕込まれた日本酒大寒仕込みとして製造されています。

七十二候 初候 1月20日(土)〜1月24日(水) 款冬華(ふきのはなさく)
     次候 1月25日(木)〜1月29日(月) 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
     末候 1月30日(火)〜2月3日(土) 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)

初候 1月20日(土)〜1月24日(水) 款冬華(ふきのはなさく)

凍てついた地面に蕗の花が咲き始める頃。
地面には雪が積もり、強い寒さが襲ってくる時期ですが、草花は春に向けて着実に動き出しています。
山菜であるフキノトウは、春になると雪の下から芽吹いてきます。
独特の風味が癖になる美味しい早春の山菜です。
平地や山間部の地面で、比較的直射日光が当たらない、風が穏やかな場所に群生して生える傾向がある様です。
私の実家にも春になると蕗の薹が生えてきますが、子供の頃は苦みが苦手で、あまり食べる事はありませんでした。
今は、天婦羅にして頂くと爽やかな苦みがとても美味しい。
苦みが苦手な方は、出来るだけ蕾のうちに採ると比較的苦みが少ないですよ。


ふきのとうの美味しい食べ方をご紹介】
フキノトウアクの強い山菜です。まずは下ごしらえでアク抜きをしましょう。
天ぷら煮物アク抜き不要(柔らかくなりすぎるため)です。

アク抜き…塩を入れた水を沸騰させ投入、軽く混ぜながら5分ほど茹でる。
     ザルにあげて冷水に浸し、冷めるまで放置。
     灰汁が強いので湯から出ると茶色に変色するため、必ずかき混ぜましょう。
フキノトウ味噌アク抜きをし、刻んでからしっかりとフライパンで炒めます。
     同量の味噌と、半分の量の砂糖・みりんを加えます。
     ふきのとうから徐々に水分が出てくるので、弱火で練り合わせるように炒める。
     固くなりすぎたら、みりんか料理酒で調整します。
     冷めたら密封して、冷蔵庫で保存します。保存期限は約2ヶ月です。
天ぷら… 外側の厚めの葉を取り除き、天ぷらの衣をつけて、数分カラリと揚げる。
おひたしアク抜きをしたふきのとうをしっかり絞り、醤油とみりんで調味したかつお出汁に漬け込みます。
炒め物アク抜きしたふきのとうをフライパンでニンニクとベーコンと一緒にサッと炒める。
     味を見て塩としっかり目の黒コショウを振る。(豚バラなどでも代用可)

どれもとても簡単なので、皆さんもチャレンジして、春を感じてみてください。

【注意】ふきのとうにはペタシテニンという毒性があり、最も毒性の強い部位です。
食用にする際にはを食べないようにするのはもちろん、灰汁にも含まれるためしっかりと灰汁抜きすることを
忘れないようにしましょう。
アク抜きしても食べ過ぎには注意してください。
また、人によってはアレルギーを引き起こしてしまい、アナフィラキシーショックを起こす可能性もあるので
注意が必要です。

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2024.1.5
二十四節気 小寒 1/6〜1/19

小寒は、一年で最も寒さが厳しくなる時期の始まりを意味した言葉。
お正月を過ぎ一段と寒さが厳しくなり始めるころです。
年賀状の返事や喪中で年賀状が出せなかった場合に、寒中見舞いを出す頃になります。
寒さが厳しく空気が乾燥し、風邪やインフルエンザが猛威を振るう頃なので、 体調管理に気を配りましょう。
1月7日は春の七草がゆを食べる風習があります。
縁起ものであるうえに、お正月に食べ過ぎて弱った胃腸を整える効果があります。

七十二候 初候 1月6日(土)〜1月10日(水) 芹乃栄(せりすなわちさかう)
     次候 1月11日(木)〜1月15日(月) 水泉動(しみずあたたかをふくむ)
     末候 1月16日(火)〜1月19日(金) 雉始雊(きじはじめてなく)


末候 1月16日(火)〜1月19日(金) 雉始雊(きじはじめてなく)
キジが鳴き始めるとされる1月15日頃をいいます。
皆さまはキジを見たことがありますか? 昔話の『桃太郎』に出てくる鳥がですよね。
桃太郎のお話をご存じならば、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
キジは日本の国鳥でもあります。
オスは翼と尾羽は茶褐色、その他の体色が全体的に美しい緑色、頭部の羽毛は青緑色で、
目の周りは赤色と美しい姿です。
それに比べてメスは全体的に茶褐色で地味な姿。
飛ぶのは苦手だが走るスピードはとても速い。
人体で知覚できない地震の初期微動を知覚でき、 動物などの歩く振動や地震なども人より早く感知します。
キジはオスが「ケーン、ケーン」と鳴き、大きく羽ばたいて美しい体をメスにアピールする求愛行動をします。

私の子供の頃は実家の裏は使用されなくなった田んぼがあり、そこに南天の木が複数植えられており、
ほとんど手入れがされていなかったので、藪になってしまっていましたが、キジが巣を作って住みついていました。
暖かくなってくるとよく裏の藪から「ケーン、ケーン」と鳴く声が聞こえていました。
実際に藪から出てきたオスの姿や、卵を抱いているメスのキジを見たりする事もありました。
今はもう環境が変わったせいか、キジの姿は見かけなくなってしまいました。

そんな身近なキジだからか、ことわざや色々な言葉に使われることが多くあるようです。
頭隠して尻隠さずの草隠れと同じ意味
多勢に無勢、雉と鷹弱いものキジ)と強いもの(タカ)を対比する言葉
焼け野の雉子、夜の鶴親が子を思う気持ちをたとえたもの
雉も鳴かずば撃たれまい余計なことを言ったために自ら不利益を招くことのたとえ
けんもほろろ…素っ気ない様子  キジの雄が羽を羽ばたいて大きな音を出すことを「母衣(ほろ)うち」といい、
       メスはなかなか応じず、素っ気ない様子から出来た言葉
鳩のキジバトや猫のキジトラ茶色に黒の模様キジのメスの羽に似ていることからつけられた呼び名
日本銀行券D壱万円券…一万円紙幣D号券裏面にキジが描かれていた

このように私たちの生活の中にも多くのキジが使われており、身近で愛すべき鳥だという事でしょう。
皆さまもキジの声を聞くことがあれば、キジの求愛が始まる頃だなと季節を感じ、
もうしばらくすると暖かくウキウキする春がやってくることを心待ちにしてください。

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